『思いやりの医療』。書くことは簡単だが、それを実践するのは、非常に困難
なことである。それを実践する医師が、日本にも存在した。あるTVから…。
【その名も"おげんきクリニック"】
もしかして、読者の方の中で、TV放映やその他の媒体などから、今回取り
上げる「病院」の存在を知っている方も、いらっしゃるかもしれません。私は、
あるTVで報道されているのを見て、"日本も未だ捨てたモノ"ではないと思い
直しました。
その病院は、平成16年(2004)4月に、開院した。正確に言うと、父親
がやっていた病院の後を継いだのだから「息子の意志(医師)を反映させた病院」
が、新たに出来たと表現すべきであろう。
「夢の� �院」の名前は・・・『おげんきクリニック』
院長の名前は、岡原仁志(通称としちゃん)氏。場所は、山口県周防大島町小
松556。スタッフは、父親で医師の壽典氏を含め、総勢22名。壽典氏は、
当地で、昭和41年(1966)から、外科を開業している。
この島は、温暖で、風光明媚で、とても住みやすいが、一つ大きな問題があ
る。それは、「高齢者の割合が44%」であるということ。当然、"医療の重要
性"も高まる。
こういう事情と院長自身の「お年寄りの憩いの場にしたい」という願望から、
"おげんきクリニック"は、待合室を、以前の3倍に拡大した。その希望通り、
今では、子供と老人が一緒になって、遊び、笑い声であふれている。
岡原院長の"開院の動機"というのは・� ��・
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1.「満足してもらえる思いやりの医療」を届けたい。
2.「健康で、楽しい人生を送ってもらうためのお手伝い」をしたい。
3.多くの人達が、楽しく集まれ、
「自然とユーモアのあふれる医療施設」を作りたい。
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「彼が、これらを強く思うようになったのは、"あるきっかけ"があった」
核心に入る前に、先ず、"彼の経歴"から・・・
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順天堂大に入学。「がん患者さんを助けたい」との思いで、外科医になる。
順天堂大を卒業後、附属病院で、1� ��86〜1999年まで、「消化器科」と
「一般外科」を担当。
その一方で、1995年から、静岡県の伊豆で、「在宅医療」を始め、同県
の聖隷三方原病院で「ホスピス」を、長野県の長野佐久総合病院で「地域医療」
を経験。
肥満の数値
その後、1999年に、静岡富士病院で「呼吸器科」を担当、2000〜
2003年まで、順天堂静岡病院で「整形外科」を担当。この病院では、週に
1回、小児科、皮膚科、ペインクリニック(痛みに関する)の研修を受けていた。
2003年7月に、故郷・周防大島に戻り、父の病院で、副院長。上記のよ
うに、2004年に、開(改)院し、現在に至っている。
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彼によると、「がん患者さんを助けたい」との思いで、外科医になったのは
いいが、実際、最先端の医療現場では、「病気のがんを治療することに専念」
することが多く、「がんで病んでいる人」に向かい合� ��ていないことに気付く。
それを気付かせてくれたのが、静岡県での「末期がん患者の在宅医療」に携
わり始めてからである。彼曰く、その時、初めて「患者と向かい合う医療の世
界に入ることが出来た」とのことだ。
「この折りに、彼は、"あるきっかけ"と出会う」
それは・・・
『"パッチ・アダムス"と呼ばれる医師の存在を知ることである』
最初は、映画や本から、深い感銘を受ける。そして、遂に、2002年には、
実際に、"パッチ・アダムス"本人に会い、一層、その人柄と考え方に、深く傾
倒して行く。
それでは・・・
「"パッチ・アダムス"というのは、いかなる人間なのか?」
【"パッチ・アダムス"と共に…】
この名前は、19� �9年に公開されたロビン・ウィリアムス主演の映画の題
名で、知っておられる方も、多いと思います。まさに、この主人公の実在のモ
デルが、"パッチ・アダムス"、その人です。
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["パッチ・アダムス"・プロフィール]
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本名 ハンター・アダムス。1945年、アメリカ・ワシントン生まれ。
*パッチ(Patch)というのは、「手当をする」の意。
16歳の時、父親や叔父の相次ぐ死のショックによる深い失望感から、自殺
願望にとりつかれ、精神病院に、自主入院する。その後、入退院を、2度繰
り返す。
しかし、そこで、� ��は、友人とのコミュニケーションから、「友情が大きな
力を持つ」こと。「笑いやユーモアが、人の心を癒す」ことに気付き、"医師
の道"を志す。
猩紅熱は、タイムラインをさかのぼる
医師を志した彼だったが、医学校で、"ビジネス化した医療"の現実を目の当
たりにし、それらを変革するために、「愛とユーモアに満ちあふれた無料の
診療活動」を開始する。
その理念は、仲間と一緒に、設立した医療共同体「お元気病院(Gesundheit
Institute)」に、強く引き継がれている。
*お元気病院(Gesundheit Institute) →
→"おげんきクリニック"も、おそらくここから来ているのだろう。
診療の傍ら、理想的な「夢の病院」(ウェストヴァージニア州ポカホンタスに、
建設予定)の完成に向け、建設資金を募るために、講演やワークショップなど
の活動(映画もその一つ)を、世界的に展開している。
その他に、「人々が健康であるためには、世界が平和でなければならない」
という信念の下に、各国の紛争地や自然災害地などを、クラウン(道化師)と
して訪問し、人々に、"愛とユーモア"だけではなく、食料、物資、お金も、
一緒に、届けている。
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"パッチ・アダムス"が、目指す医療は、次の3つ。
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1.患者と友達になる。
2.LOVE(愛、思いやり)で、世界を平和にする。
3.*ハグにて、LOVEを相手に伝える。
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*ハグ(Hug)とは・・・抱きしめること。「温かい心で!」「握手する感覚
で!」「勇気を出して、両手を大きく開いて!」
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ハグ(Hug)の効果
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気持ちいい。神経に優しい。寂しくならない。ぐっすり眠れる。恐怖心をなく
す。ストレッチ運動� ��なる。心を開いてくれる。アルコールがいらなくなる。
自信がつく。環境に優しい。人を思いやることが出来る。体がポカポカになる。
年を忘れ、若返らせる。どこでも出来る。食べることを忘れ、ダイエットにい
い。喜びを2倍に出来る。悲しみが半分になる…。
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彼の生き方や医療、人間に対する考え方に、非常に深く共鳴し、日本で実践
しているのが、周防大島"おげんきクリニック"院長・岡原仁志氏である。日本
の"パッチ・アダムス"=岡原院長(自称"パッチ・アダムス"の弟子)と言っても、
決して、過言ではない。
ウィンストンセーラムバプテスト病院減量センター
【"パッチ・アダムス"から学んだこと】
岡原院長が、具体的に、"パッチ・アダムス"から学んだこととは・・・
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1.往診は「医療の原点」
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2.往診は「医者の心を満たす」
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3.往診に出かける医師は、「楽し経験が出来る」
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4.往診で「医師は患者と友達になれる(深い絆)」
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医師にとっては、力の及ばない患者の苦痛に耐えられる。
患者にとっては、苦痛を和らげ、病気を治す大きな力となる。
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5.往診では「病院で出来ない数多くの発見が出来る」
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患者や家族に、病院では聞けないことも聞ける。
患者や家族が、病気に対して、どう考えているかが解る。
家族を交えた、共通の話題を楽しむことが出来る。
*これに付随したことで、"おげんきクリニック"では、患者が亡くなった
後の"遺族の精神的ケ� �"なども、行なっている。
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これらを踏まえた上で、彼は、病院スタッフに対して・・・
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1.「笑顔で」患者さんに、対応する。
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"おげんきクリニック"では、掴みの部分として、院長を含めて、スタッフ
全員が、「かぶり物」などを、季節や催し物など、テーマに合わせて付け
ている(毎月1週間程度)。これで、老若男女を問わず、患者さんは「破顔
一笑」。非常に穏やかな気持ちで、診療に臨める。
その上、院長は、往診に行く時等、病院のキ� ��ラクターである「おげんき
のんたくん」を持参するのは当然としても、何と"看護婦"のコスプレで登
場してしまう(実は、その気があったりして(^^)。
ここには、"パッチ・アダムス"が、提唱する「愛とユーモアの医療」の精
神が、遺憾なく発揮されていると思う。
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2.患者の「よき友人」となる。
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3.「患者の立場に」立って、相談に乗る。
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4.医療・看護の知識と技術を高め、患者さんに、よりよい適切な医療と
アドバイスを、届ける。
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5.よりよい医療を届けるために「創 意工夫」をこらす。
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この調子だと、"パッチ・アダムス"と約束した「大島ハグ島計画」は、意外
に早く達成されるかも知れない(^_^)v。今盛んに議論されている「終末医療」
「在宅医療」「過疎地医療」の理想型が、ここに凝縮されている。
最後に、"パッチ・アダムス"の言葉を・・・
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健康であるかどうかは、幸せであるかどうかで決まる。
病気があろうとなかろうと、誰もが幸せになることが出来る。
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「パッチ・アダムスと岡原院長、
< p> こんな高邁な志持った医師がいるところで、私は診てもらいたい…」*貴方も「おげんきのんたくん」に会いに行こう!
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**おすすめ1・・・
**おすすめ2・・・
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