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5つ星のうち 3.0 お医者さん自身の書かれた本ではありません。,
レビュー対象商品: 心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る (単行本)
科学書を読んでいると、研究者自身が書かれた本と、そうでない本がある事に気づきます。この本は後者で、もと朝日新聞の医療記事担当の方が書かれているそうです。
たいへん面白い内容なのですが、気になったのは
「扁桃体がハート形なのは神の意志のようだ」とかいう言い回しとか、
「先生は大変素晴らしい方」なので「みんな信じてほしい」みたいな話の展開です。
特に
「先生はこんなにすごい発見をして、助かっている人もたくさんいるのに、世間の見識が狭いせいで受け入れられない」という論旨。
逆説的ですが、やはり科学書である以上、論者の立脚点は中立であってほしい。
こういう言い方をされてしまうとうさん臭く思えてきてしまいます。
中東危機は何ですか?
なぜこの先生自身が自説を分かりやすく説かないのか?
書く暇がないほど忙しいのか?
言われているように「バナナを食べて走」るだけで良いのか?
著者の方はどれだけ医療を理解されて書かれているのか?
先生のやり方以外のものを勉強(取材)した上でそうおっしゃっているのか?
そういう点があまり明確にされていないので、残念ですが「半信半疑」の棚行きです。
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5つ星のうち 1.0 減薬で「よくなった」のでは?,
レビュー対象商品: 心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る (単行本)
mungalli滝この本で「治った」例としているのは、誤診かつ/または大量処方された患者が減薬で「よくなった」もののことだろう。(一例だけ掲出されている処方例では、CP換算約1900mgから825mgに半年かけて変更している。)
食物・運動の指導や「治る」という暗示の使い方は、普通の精神科医よりは松澤氏がまさっているのかもしれないが、「脳の傷」のMRI画像がどう治療方針に関係するのかはっきりしない。暗示にはなるか。(本物の画像でなくても可能かも…)
「統合失調症はかならずうつ病から発病する」「ドーパミンは神経毒」などの奇説にはくわしい説明がほしい。ライターは松澤氏の絶賛に終始している。
我流の医師の感覚も、自省が足りない精神科医にかかった患者の苦痛を緩らげるために一定の役目を果たす(どころか 、期待される?)という、変な状況。
画像診断と適正な処方とは別々に考える必要がある。
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110 人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
安倍首相は、ゲティスバーグの演説は何年言った
5つ星のうち 1.0 全く信じられない,
レビュー対象商品: 心の病は脳の傷―うつ病・統合失調症・認知症が治る (単行本)
申し訳ないが、この本の主張については、 全く信じることができない。先ず、主張の根拠、基礎となる引用・参考の論文が巻末に一編も示されていない。
また、自説の論文がリジェクトされたのをレフリーや 専門家達の不明や知的怠惰に
帰しているが、 このような議論の仕方こそが似非科学の典型に思う。
査読の批判に耐え得る説でないのを信じろと言われても 土台無理な話。
カール・ポパーの批判的合理主義が戦おうとした
「似非科学」
とはまさにこういうものだろうと思う。
もしこの本に書かれていることが真実で、 それほど素晴らしい知見なら、是非Lancetや
New England Journal of Medicineあたりに 投稿して、世界のために役立ててほしいと思う。
疑問点
・神経が再生したというが、ニューロンなのか、グリアなのかはマクロ画像上
どうやって判別したのか?ニューロンの再生をきちんと示し切れていない。
その説明をしていないのは素人を煙に巻いているとしか思えない。
自らの誤謬を他者の不明に帰すようなこの本を医療者としては到底信じることはできません。
患者さんには、このようなものに惑わされることなく、
自分の信頼する主治医の治療をしっかり、地道に受け続けて頂くことを切に望みます。
魔法の治療法などないのです。
病気の本質的な部分を深く考えた場合、
統合失調症が完治する、などと謳う治療法にまともなものがあるとは思えません。
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